今日から9月定例会が始まってしまった。

実に、ほんとに残念なのだが、今議会もまた条例提案を見送らざるを得なかった。
「筆界未定」にしないよう地籍調査条例を制定するという事なのだが、行政当局と意見の相違があり、提出できなかったのである。
以前のメルマガでも書いたのだが、地方自治法の縛りで予算が伴う条例制定については、予算がつくことが確実な場合しか議員は提出できないことになっているのだ。
そのため、今回もこの問題について当局と激論(?)を交わす事となったのである。
私の見解として、公務員は時間と空間はタダと言う認識からスタートしているのではないか。
また、できればこの条例のように「全国初」と言ったものはリスクが大きすぎるので避けて通りたい、その上予算が付いてくるので、できれば国で方針を出してから追随したいなどなどの諸事情からスタート台の高さが違いすぎるのである。
国土交通省の担当者や法務省の担当者はこれは面白いと言って一生懸命小生の駄作を検討して頂いた、しかし、肝心のおひざ元である市役所内ではそこまでまだ認識が不足していたのだろう。
これでは「地方主権」や「財源移譲」などとても無理な話であり、独り立ちしていないとみなされる地方自治体はこれからも永久に国の管理下に置かれることとなってしまうと感じている。
私にしてみれば、幾多の国の法律は実は横浜市や東京都が先駆して作った条例のコピー版であることが多いはずである、その中の一都市として甲府市が入ってゆけば必然的にその地位は上昇し、今後の都市間競争の中でも十分耐えうる自治体となってゆくだろう。しかし、今回の一件である。あ〜残念だ。


ここでは視点を変えて「予算の審議」の重要性をもっと実感してゆこうと考えている。
行政側は「議会で議決承認いただいたものですから」と言う論法で今後も逃げてくる。
となれば、その予算の正当性をとことん追求するのが本来議会の在り方ではないか。
そうは問屋が卸さないという事で、今後は各議会での補正を含め予算決算と言う二つの特別委員会には従来の様に事業の正当性と言う視点のほか、予算の整合性と言うもう一つの視点からも追及すべきだとしみじみ感じている。
それらがしっかり出来ないで、市民代表たることは不可能だと感じてしまったからである。


先行することの醍醐味を公務員は忘れているのだろうか、もしくは先行してはいけないのだと潜在的に洗脳されてしまっているのだろうか、この見極めはまだまだ続く。いわば10年にして本丸へ突入といった感じがしているのだ。
但し今回の条例提案はまだ諦めたわけではない。続く12月議会、そして3月議会と戦いは続けてゆくつもりである。


にほんブログ村 地域生活(都道府県)ブログ 山梨情報へ
にほんブログ村 政治ブログ 政治家(市区町村)へ