ジュエリーマキの民事再生法の適用

これは他人事ではない、何といっても甲府市は全国一の産地なのだから。
そもそもこの会社はピーク時に全国1200店舗、平成7年2月期には年商約1853億円を売り上げるなど、宝石貴金属の小売業者として国内トップクラスの業務内容と知名度があったのだから。
その後は多店舗展開の弊害で、バブル崩壊後は借入金が1664億円(平成9年当時)にまで脹らんでしまっていた。分社化、そして営業権の譲渡など事業の再構築を行っていたが、その後の消費の冷え込みなどから売上減少に歯止めがかからず、昨年は年商約205億円ほどまで落ち込んでいた。
そしてリーマンショックをきっかけとして売上低下に拍車がかかり、ついにこの事態となったようである。


ここで大切なことは、宝石貴金属業界は商品を安くすれば売れると言う物では無い、いかにして付加価値をつけ差別化してゆくかというのがデザインセンスではなかったのか。ともすれば安価な加工賃へ走り、韓国へ中国へとその加工基地を変更し、大量に似たような商品を作ることが果して業界のプラスになったのだろうか。

現在は言葉を借りると100年に一度の不況の嵐が吹いている、そんな中でこの業界にあっても一部しっかりとした営業を続けている会社もいらっしゃる。一つ共通しているのは自社のポリシーをしっかりと持っているという事のようだ、その会社の社長さんが言うには「デザイン、加工技術、販売先などどれを取ってもここまでという水準には達しないものだ」と言っていた。そして最後に「これからが勝負になるよ」と笑っていた。


甲府はそんな元気な会社がよく似合う。


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