藤村記念館移設オープン

nonaka122010-10-02

昨日10月1日、甲府市藤村記念館甲府駅北口にオープンしました。
そもそもは明治8年巨摩郡睦沢村(現在の甲斐市亀沢)に睦沢学校校舎として建てられたものです。
昭和32年までは学校の校舎として、その後昭和36年まで睦沢公民館として活用されてきましたが、老朽化により撤去寸前のところ旧睦沢学校校舎保存委員会の手で昭和41年、武田神社境内に移築復元され、同委員会から甲府市に寄贈されたものです。
と、これでは教育委員会のホームページと一緒。
この折に資金を出して頂いたのが、甲府商工会議所の旦那さんたち。
野口二郎、大沢伊三郎等の歴史にその名を残した旦那さんたちの名前が出てきます。
そして一旦富士川小学校の校庭に移されて保管され、武田神社境内の一角を借地し手移されたのです。
しかもその借地料は無料。
その上、借地した土地は建物が建っている場所だけと言うお粗末さ。
よく武田神社さんも許可出したものだと感心しました。おおらかだった時代と言う事でしょうか。

翌昭和42年には国指定の重要文化財となり、昭和44年から郷土の民俗・歴史・教育・考古資料の展示館として公開されてきました。平成2年9月からは、教育資料館に展示替え。平成20年から二度目の解体移築工事に入って、やっと完成したところです。
武田神社時代は薄いブルーの外壁と、白のコントラストでモダンに作ったのでしょうが、今回の解体移築中に、実際木の部分は暗い銀鼠色、白かった部分は漆喰と判明したので、明治の色に戻したという事です。


この建物の様式は、山梨県令藤村紫朗が積極的に奨励したとされる擬洋風建築であり、明治初期から中期にかけ多くの官公舎、学校、商家がこのような様式で建てられました。県内では、藤村紫朗にちなみ、藤村式建築と呼ばれています。
と言う事で藤村記念館となったのです。
島崎藤村とは何の関係もないのですが、よく間違われるのが実際です。


立派に完成したので、もう勘違いは無いでしょうね。



にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 山梨県情報へ
にほんブログ村