履修漏れ県教委に虚偽報告

このニュース、全国では35都道県254校が該当し、いくつかの科目で発覚している。社会、保健、理科など、受験と直接関係していない科目であるが、文部科学省が掲げている必修科目であることには違いなく、まさに教育の危機であろう。実態の発覚を防ぐため、隠蔽(いんぺい)とも取れる工作をやっていた学校もあったと言うから、これまた驚きである。
山梨県教育委員会は26日、県立3校でも必要な科目を履修させていなかったと発表している。しかも県教委では、卒業資格を与える裁量権は校長にあり、卒業自体に問題はないという。
これは完全に言い逃れであり、教育委員会と言う組織ぐるみの犯罪的行為と言い切っても良いのではないか。受験が全てではなく、健全で未来の山梨を背負って立つと言う子供の教育に対して、どのようなお詫びの言葉が聞かれるのだろうか。

受験戦争は将来採用する企業が引き起こしている社会現象で、良い大学でないと採用試験を受験させないなどの理屈を述べてきた教育界が、自ら受験戦争の立役者だった事が白日のもと晒されてしまったのだから、これも言い逃れなど出来ないだろう。
文部科学大臣は、「救済措置は無い」と言っているが、それは正しい。知らなかった子供達はもっと正しい。ここでは真実は一つ、知っていてそれを見過ごしてきた人達が全ての責任を負うことになるのだろう。